本会では会員を対象に、新しい仕組みの専門実務研修がスタートしました。
境界鑑定等とは鑑定手法だけでなく、鑑定業務にかかわる必要な知識を学ぶ研修です。
また特徴は、全9回の講義が1年半に渡り2年サイクルで繰り返されます。受講希望者は講義を選択することができ、新入会員など途中から何年かに分けて全部の講義を受講すれば「境界に関する研修の基準」の一部を取得する事が出来ます。研修内容は、日常業務において資料収集の方法や資料の分析、諸事情により境界確認が出来ない場合において筆界特定制度やADR手続、訴訟手続への判断能力を高めるものとなっています。
さて第1回の受講者は32名、40代が多く60代は2名位でした。大竹正晃ADR・筆界特定・境界鑑定推進委員長が講師を努め、全9回の研修ガイダンスほか講義の進め方について説明があり、一方通行とせず課題を設けて相互通行の研修会にしたいと抱負を述べられた。また講義の初めに、境界鑑定に必要な能力として「境界鑑定に必要な能力は、経験である」・「経験を学ぶために、各自の経験を共有することが有効」であり、受講者を交えたデスカションがありました。経験や失敗から学ぶと題して、受講者から機器類のソフト取扱の誤りや、現場での検測はデジタルを過信せず、巻尺によるアナログも大切であると多く失敗談や意見が出た。研修会初日ということもあり、受講者の活発な意見は境界鑑定から少し離れる意見も出たりしたが、受講者にとっては失敗に学ぶ経験は事故予防に繋がる貴重な内容になったと思います。
この研修はCPDポイントの加点ならび、境界鑑定等業務取扱会員の登録審査基準のひとつで、境界鑑定業務など業務拡大につながる研修にもなります。また、今後筆界調査委員として活躍して頂く機会もあるかと思います。
第2回目は6月6日、講師は柳川顧問弁護士から始まり25年9月まで長丁場ですが、研修内容はベテラン会員にも日常業務に大変役立つもので、自分が希望する研修だけでも3000円、今回は定員一杯ですが受講は枠があれば随時可能です。受講会員のみなさん、己のため土地家屋調査士制度発展のためにも頑張りましょう。
広報部長 有野拓美
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