最近山を歩いていると一瞬自分の目を疑う光景に出会うことがあります。 「靴を履いていない!」 前方から歩いてくる男性が腰にランニングシューズを吊り下げているのです。ということは、と彼の足元に目を向けるとやはり裸足。 鎌倉のハイキングコースでしたから結構な数の人が歩いておりますが、皆さん自分の目が信じられないという顔をして振り返り、遠ざかる彼を見送っていました。 そのときばかりではありません。歩きならばまだしも(何がまだしもか)山道を裸足で走っているトレイルランナーが存在するのです。 我々がハーハーゼーゼー息を切らして歩いている脇を軽快に追い越していくランナーには慣れっこになりましたが、その足元が裸足ですと流石にギョッとなります。落ち葉や枯れ枝、石ころで足に怪我をすることはないのでしょうか。破傷風などの感染症の心配もありますし、他人事ながらそんな事を考えてしまいます。 アフリカ出身のマラソンランナーが世界の競技会を席巻しており、彼らが子供の頃から裸足でトレーニングを積んできているので、長距離走に理想的な走法を身に着けているのだという理論。 最近、日本でもそのような情報にのって舗装路はもちろん山道も裸足で走る(ベアフットランニングというのだそうです)強者が増えてきているのです。 園庭で園児を裸足で遊ばせている幼稚園や保育園もありますが、それは何も子どもたちをマラソンランナーにするためではないですし、おそらく裸足で直に地面の上を走り回ることで脳が刺激を受け、さらに土踏まずが形成され健康につながるということなのでしょう。最近では土踏まずが少ないためかバランス感覚が悪く、和式トイレで用が足せないという子供、さらには大人も少なからずいるそうです。 総ての健康は足裏から。ということは頭では理解していてもいきなり裸足で山道に踏み込むのは抵抗があります。 そういう人たち向けに、裸足感覚に近いサンダルやシューズ(ベアフットサンダル、シューズ)が市販されています。自然と一体になるため、足裏からの健康を求めて、皆さんぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。と、人に勧めておいて私は・・・・・・ですが。 (記事 横浜中支部広報員 川又康司)
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