【調査士ねっとわーく】受け継がれるもの

 土地家屋調査士として受け継がれるものとは何だろうか。

 新人調査士、もしくは補助者時代に何かしらの繋がりのある調査士から教わっている人がほとんどだと思う。教わるものは登記申請について、測量の仕方、依頼者及び隣地所有者との関わり方、様々なことがあるだろう。今回、私は横浜北支部のある活動で感じたことをお話ししたい。

 

 先日、土地家屋調査士としても横浜北支部でも長くご活躍された平野先生を追悼する会が催された。そこには北支部の役員の方はもちろん他支部の方たちも大勢参加していた。私自身は平野先生には支部総会でしかお会いしたことが無く、残念ながらお話しする機会もなかった。

追悼の会では平野先生のお話を多くの方からしていただいた。みなさん口を揃えたように調査士としてここまで貢献してくれた方はいないとおっしゃっていた。横浜北支部の支部長も長くやられていて、亡くなる前も港北出張所にも常駐して法務局の方と共に作業されることも多かったそうでした。

亡くなられて、追悼の会をやりたいという人たちが出てきて、開催すればこれだけの人が集まる。これだけで人望の厚さが伺われる。きっとみなさんは平野先生の業務だけでなく、人望や人柄に惚れた人たちなのだと感じた。

 

 土地家屋調査士といっても様々な人たちがいる。土地家屋調査士という資格に誇りを持って日々専門家として活躍されている方たちもいれば、仕事を取るために業務権限外のことや競争としてではなく不必要なダンピングをしている方もいる。若手はその中で人生の中で巡り合った各々の先輩先生たちと関わり、自分の中の調査士が形成されていく。良い部分も悪い部分も関わる人たちはそれを見て育っていく。私は幸運にも横浜北支部の方をはじめ、土地家屋調査士として恥じない生き方をしている先生たちと巡り合っていると感じている。

 

 私はまだ若手の部類ではあるが調査士の先輩方々の良いところを今以上に吸収していき、自分の生き方に誇れる土地家屋調査士となっていきたい。また、これからは新しく土地家屋調査士として入会した方々、これから土地家屋調査士を目指そうとしている人たちに、自分の行動で語れる人間となり、先輩方々から受け継いだものを共に共有し、伝えていくことが土地家屋調査士全体をより良いかたちになることに繋がると確信している。

 

(記事 横浜北支部広報員 土屋 勝喬)

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