セイジョウカンキダンというのは京都の菓子の名前です。清浄歓喜団というのが正式な名称で、本来はお寺の歓喜天に供える供物として作られたものです。
ありがたい名前なのだと思いますが、形状も独特で味も独特です。大き目のびわの実くらいのサイズで、白檀など数種類のお香を混ぜた餡子を米粉と小麦粉で作った薄皮に包み、油で揚げた揚げ菓子です。
特徴はとにかく堅いことで、固焼き煎餅の比ではありません。私はトンカチを使っていました。ビニールの袋入りで売られていますので、袋ごと軽く叩いて割ります。茶巾内に包まれている餡子と一緒にぽりぽり食べるのですが、香が効いた上品な味わいです。
この菓子は奈良時代に中国から伝わった当時の姿をそのまま伝える唐菓子(からくだもの)だそうで、八坂神社前の交差点に店を構える亀屋清永で常時売っています。
名前も見た目も、一度聞いたら忘れられない強烈な個性です。京都に行く機会があったら、祇園の八坂神社におまいりしたついでに寄ってみてはいかがでしょうか。お土産にするなら1個か2個買えば十分と思います。ちなみに10年前で1個500円くらいでした。ネット販売もしているようです。
(記事・写真 横浜南支部広報員 畠山 主)