平成29年8月28日(月)に静岡市職員会館大会議室において、静岡市税制課主催のもと「平成29年度大規模災害時における被災家屋調査手法に係る研修会」が開催されました。 この研修会は静岡県土地家屋調査士会が、静岡県及び県内全ての市町と「災害時における家屋被害認定調査に関する協力協定」を締結しておりその協定の条項の中に、県または市町主催で静岡県土地家屋調査士会会員及び市町職員を対象とした家屋被害認定業務に関する知識、技術の習得を目的とする研修会を年1回開催することになっていることから行われた研修会です。 神奈川県土地家屋調査士会としても神奈川県及び県下33市町村と9月21日に締結いたしました「災害時における家屋被害認定調査等への協力に関する協定」の条項の中に、研修会に係る同内容の条項が入っていることから今後、参考になればと思い受講してきました。
静岡県土地家屋調査士会の鈴木優副会長が挨拶を述べた後、被災家屋の調査手法について、講義が行われました。被災家屋調査の概要については静岡市税制課職員の方が講師となり調査目的・調査開始時期・参集方法についてなどの説明がありました。 そのあと、静岡市固定資産税課職員の方が講師となり大規模災害時における被災家屋調査手法について、講義が行われました。講義内容は被害認定の流れの説明から被害程度区分の説明、外壁傾斜や損害部位による被害程度判定の仕方から調査票への記載方法を教えていただきました。 そして、地震による被害家屋を想定しての練習問題。第1次調査は外部被害状況だけで判定する調査でなんとか出来たのですが、第2次調査は外部+内部被害状況で判定する調査なので難しかったです。
そして新しい試みとして、写真の模擬被災家屋を使っての実習。段ボールor発砲スチロールみたいな素材で作られていたようですが、傾斜も計算されていて精巧に作られていました。屋根のたわみも被災してそうなった設定です。研修室内に入った時、あれはなんだろう?と思ったのですが、斬新でした。
上の写真は模擬被災家屋を使用して静岡県土地家屋調査士会の会員が、2人1組となって被害程度の判定、調査票に記入している場面です。調査道具の下げ振り、デジカメを使用して相談しながら真剣に取り組んでおられました。 受講してみての感想は1回受講しても完全には身に付かないと思いました。なので、同じ内容でも年1回の研修会を何度も受けることの大切さを実感しました。平時のときの準備がなによりも大事なので、神奈川県土地家屋調査士会会員の皆様もこれから神奈川県が開催する研修会に参加されることを強くお勧めします。 最後に、他会を受け入れてくださった責任者の安田社会事業部長はじめ静岡県土地家屋調査士会役員の方々に心より感謝申し上げます。 (記事・写真 広報部長 小田 靖 )
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