土地家屋調査士試験合格者のための開業ガイダンス

 神奈川県土地家屋調査士会(以下、神奈川会)では平成26年2月2日の日曜日、午後2時から神奈川県土地家屋調査士会館で、これから土地家屋調査士事務所の開業を考えている人達を対象にガイダンスを開催しました。これは開業に当たっての不安や疑問を解消することを目的に研修部が発案し、広報部が協力したもので、筆者も主催者側の一員として参加しました。このような企画は他会では例があるものの、神奈川会では初めての試みです。大々的な広報は行っていないにも係らず、予想を遥かに上回る27名が参加、配布物として準備した測量器や測量計算ソフトウェアのカタログや価格表、各種機材のカタログ、融資制度の案内などが当初用意していた数量では足りず、急遽追加する盛況ぶりに関係者一同うれしい悲鳴を上げました。

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 会場は発言しやすい自由な雰囲気を作るため、あえて机は置かず椅子を楕円形に並べた“車座形式”とし、主に参加者からの質問に主催者側が答えるというスタイルでガイダンスは進行しました。主な質問は

・自宅兼用の事務所の場合、メンタル面での区分けはどうしているか。 ・補助者の雇用は必要か。調査士同士で協力は可能か。 ・開業してからどのくらいで仕事が入ってくるか。営業活動はどのように行っているのか。 ・実務経験を積むための就職先の選択方法を教えて欲しい。 ・必要な工具類やおおよその価格はどのくらいか。 ・実務、補助者の経験なしで登録は可能か。経験を積んでから登録すべきか。 ・測量技術習得までの時間はどのくらいか。 ・事務所を借りる場合の費用、家賃以外の費用はどの位を見積もればよいか。 ・売上と経費はどのくらいになるのか。 ・公共嘱託登記土地家屋調査士協会について教えて欲しい。

などでした。

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 今回のガイダンスの参加者は、測量や自営業の経験のない方が大半を占めていました。確かにまったくの未経験者が開業するのはハードルが高いと思います。しかし、土地家屋調査士という業界の発展のためには、異業種からの転職者など多様な人材が参入できる土壌が重要だと思います。およそ2時間の予定時間が終了した後も、私たち役員に質問をする参加者が多数見受けられましたが、中でも“ゼロからの開業組”で今回中心となってガイダンスを企画、準備した研修部の佐々木謙一次長が質問攻めにあっていたことは印象的でした。

(記事 広報部長 中川 裕久)

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