本会においては種々研修を開催しておりますが、ここでは2件の他会研修会(東北ブロック協議会、静岡会)の取り組みをご紹介いたします。
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東北ブロック協議会の取り組み 「土地家屋調査士試験合格者のためのガイダンス」 |
東北ブロック協議会では、土地家屋調査士試験合格者を対象に、開業へのアドバイスとして標記の企画を実施してます。本会にはない企画で興味深い内容でしたので、御紹介させていただきます。 なお、この企画の背景には、仙台法務局管区内の土地家屋調査士試験合格者に対して、各法務局は合格証交付式を行っておらず、合格証を合格者に直接郵送していることがあります。
ガイダンス概要 1.趣旨 試験合格者への開業アドバイスと開業に関する疑問点解消の手伝い。 (「決して、何が何でも入会してくれという企画ではありません。」) 2.対象 土地家屋調査士試験合格者 3.周知の方法 法務局が郵送する合格証に、上記ガイダンスの周知文書を同封してもらう。 4.運営主体 東北ブロック協議会(昨年は宮城県土地家屋調査士会) 5.開催場所 宮城県土地家屋調査士会館 6.ガイダンスの内容 参加合格者から開業に関する疑問点を聞き、疑問に答える。 ・開業資金について ・開業後の事務所経営について ・事務所の形態について ・兼業について…など 以上、この様な企画を本会も開催すべきかは、今後の議論によりますが、議論の参考になればと考え御紹介させていただきます。 研修部理事 鈴木貴志 |
静岡県土地家屋調査士会「土地家屋調査士インプリメント」を訪ねて (静岡ですごいものを見た) |
静岡県土地家屋調査士会が開催した「土地家屋調査士インプリメント」を訪ねてきた。この企画は土地家屋調査士に必要な、知識や工夫、アイデアを土地家屋調査士自身が語り、それぞれが知識として身につける場を提供するものであるとのことだが、単純に表現すれば、調査士が自分の研究成果や自分の思いを会員の前で発表する、発表会のような企画であった。 また、中身としては、4名の発表者が、それぞれ自分の決めたテーマについて語るものであり、テーマの内容も様々なものであった。
さて、発表が始まってからしばらく、私は「こんなものかな…」と少し引き気味に発表を聞いていたのだが、3番目の発表が始まると、雰囲気が変わってきた。 3番目の発表者は静岡県土地家屋調査士会「石原東会員」、テーマは「浜松の公図について~新たな史料からの考察~」「畦畔についての歴史考察~静岡特有の畦畔と江戸無血開城とのつながり~」というもので少し難しそうな表題である。石原会員の話し方はやや早口で、淡々とし、あまり上手い話し方とは思えない。ただ、内容は驚くべきものだ。とても私では調べきれないようなことを資料を示しながら、次から次へと説明していく。 静岡県(駿河国・遠江国)における、江戸時代末期から明治初期に作成された地図(地引絵図等)の解説とその根拠の説明、具体的な史料の提示と考察などなど…。どれをとっても、恐ろしく詳細で明確に説明している。私の経験ではここまでしっかりした話は、神奈川会や関ブロの研修会でも聞いたことがない内容である。ただただ「すごい…」 石原会員の発表は、静岡県に特化したものなので、よそ者の私には少し分かり難いところも勿論ある。それでも聞いていると引き込まれる。「こんな研修を神奈川でも…」と思わずにはいられない内容であった。 静岡会の「石原東会員」、何やら「鑑定技術研鑽会」という会に所属しているようだ。皆さんも機会があれば、ぜひ一度、その話を聞いてもらいたいと思い紹介する。 研修部理事 鈴木貴志 |