湘南第一支部では、7月11日に神奈川県立藤沢工科高等学校にて出前授業を行いました。 当支部には同校の卒業生も何人か在籍しており、石垣副支部長が「単に土地家屋調査士の仕事や、登記、測量に関することを教えるだけでなく、工業高校を卒業してから本人の努力次第で、大きなビジネスチャンスを掴むことができる」ことを卒業生として伝えたいと講師を務めました。
出前授業は葛谷支部長他、支部若手会員の協力を得て、座学と測量実習の技術指導と測量計算を午前中3時間枠の授業として行いました。 1時間目の座学は、石垣副支部長から「土地家屋調査士とは何か、測量士とはどう違うのか」について講義が行われました。また授業の中では、高校を卒業して就職した場合の月給はどれくらいで、税金や保険料などについて源泉徴収票を利用して説明がされました。 またアパートを借りた場合と自宅通勤の生活費の負担額の話や、もし車を購入すれば維持費がどれほどかかるか、といった実社会に出てからのことにも触れました。
2時間目は校庭に出て測量実習を行い、生徒を4班に分けてトランシット観測とピンミラーを交互に交替しながら測量を行い、支部会員が技術指導を行いました。座学では退屈そうにみえた生徒も現場に出れば目の色が変わり、真剣に実習に取り組んでいただけて非常に良かったと思います。
3時間目は教室に戻り、2時間目の測量実習観測データをもとに計算の他、測量の理論について軽く触れました。また、実習現場を仮に土地家屋調査士が業務として調査、測量を受託した場合の報酬額についての話題には、生徒たちからどよめきが起きました。お金の話は、いかがなものかと思う方もあるかも知れませんが、生徒が普段授業を受けている「測量」というものが社会に出たらどのように役立つのか、報酬額はいくらもらえるのか、ということは非常に大事なことだと思い、あえて講義の中で触れました。
その他、土地家屋調査士の仕事の魅力、どうしたら土地家屋調査士になれるのか、といったことについて触れました。また、生徒からの質問では「企業はどのような人材を求めるか」というものがあり、講師から経営者としての本音を話すという一幕もありました。 授業終了後、生徒からアンケートの協力を得られ、アンケートによれば、土地家屋調査士を知っていた生徒は約1割、土地家屋調査士に魅力を感じた、土地家屋調査士になりたいと回答された生徒が約半数ありました。 初めての出前授業に学校の先生方並び生徒の皆さん、ご協力を頂き大成功と言ってよいと思います。藤沢工科高等学校での出前授業は、支部会員並び学校とも協力して、今後も地元のための社会奉仕活動として続けていけたらと思います。 湘南第一支部 後藤 宏史
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