【広報ニュース】静岡県土地家屋調査士会新人研修会に参加して

 冬の足音が聞こえ始めた令和5年11月25日~26日、静岡県土地家屋調査士会(静岡会)のお誘いを受け新人研修会に参加しました。折角の機会でしたのでこの場を借りて御紹介させていただきます。

 

 初めに、静岡会には「支部長は親も同然」との言葉があるようで会員の帰属意識が高い調査士会という特徴があります。静岡会の新人研修会もそんな特徴が表れた活気のある研修会でした。

 

 新人研修会の受講対象は新入会員ですが、静岡会では新入会員に2回の新人研修受講義務があり、開業し2~3年目の会員が受講(2回目)していることも特徴です。

 また、新人研修会の運営は新人研修運営委員会が行いますが、この運営委員会は前年度新人研修会を受講し、今回2回目の受講対象となっている会員3名により構成されており、受講者自らが運営する研修会という形で実施されています。勿論、静岡会が主催者ですので役員も運営に携わりますが、役員はあくまで手伝い、見守る姿勢で臨んでいるようでした。

 更に、隣県の山梨県土地家屋調査士会(山梨会)の新人も参加しており、本年度の新人研修会は静岡会29名(2回目16名)、山梨会10名(2回目5名)、合計39名(2回目21名)という受講状況でした。

 

 

 さて、実際の研修会ですが1泊2日で行われ、1日目は午前10時から受講式、自己紹介の後、「報酬額の算定について」というテーマの講義が行われました。内容は報酬額の求め方について、土地家屋調査士報酬額算定資料を見ながら、実際の分筆事例を基に具体的な数量や金額を提示する分かりやすいもので、新人のみならず古参の会員にも参考となるものでした。

 

 研修会の食事とは思えぬほど美味しい昼食をはさみ、午後は実務研修「TSとGNSSを利用した測量実習」です。講師はライカジオシステム株式会社より7名の方が担当し、屋外研修をまじえ行われました。この新人研修会には屋外研修があることも特徴です。内容はトータルステーションの機器説明、使用する器械が持っている誤差及び誤差消去方法の説明等基本的な内容から、RTKやVRS等GNSS測量を実演するものなど最新技術を体験できる内容まで含む屋外研修でした。

 

 

 夜は懇親会が用意されましたが新人研修会の目的の一つには土地家屋調査士としての仲間づくりということがあり懇親会も有意義なものであったと思います。

 

 2日目は午前8時45分から研修会が始まりました。内容は「業務中に感じた問題点や経験談について」とのテーマで、事前に受講者である新人より寄せられた質問(51件)について、静岡会役員が丁寧に回答するものでした。素朴な質問や具体的な質問に対し回答者の率直な説明は分かりやすく実務的なものでした。

 

 その後、休憩を挟み、「ADRについて」・「特別研修について」の話がなされ、最後は伝達事項として国民年金基金と賠償責任保険についての説明後、閉講式が行われ全ての研修日程が終了しました。

 なお、次年度の新人研修運営委員会のメンバーは、閉講式の中で選ばれ次年度の準備も始まりました。

 静岡会新人研修会に参加した感想ですが、前段でも述べたとおり静岡会らしい特徴のある充実した新人研修会であったと思います。

 

 

(記事・写真 名誉会長 鈴木 貴志)

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