土地家屋調査士事務所は敷居が高い? 会員の皆さんは「士業」にどのようなイメージを持っていますか?「その道のプロ」、「専門家」、「知的な職業」・・・。では、世間一般のイメージはどうでしょう。 「土地家屋調査士事務所はなんとなく入りづらいんだよね」 「簡単なこと聞くと怒られそう・・・」 「相談すると仕事を依頼しなくてはいけなくなりそうで・・・。費用も高そうだし」 これらは以前広報部長であった私が、過去に全国一斉表示登記無料相談会(以下、相談会)の相談者を取材したときの実際の言葉です。 神奈川会のスタイル 当会では毎年、県内最大のターミナル駅である横浜駅の地下広場「新都市プラザ」に仮設の相談ブースを設置し、相談会を開催しています。この広場は駅とデパートを結ぶ通路を兼ねているため、一日中大勢の人が行き来しています。 当初は神奈川県土地家屋調査士会館で開催していましたが、駅から遠いこともあり、相談者の数は決して多くはありませんでした。「相談者が来ないなら、こちらから相談者がいるところへ出向こう」との発想で、現在のスタイルになりました。 相談会の目的とは 相談会だけで問題を解決することは出来ません。ではなぜ開催するのか。それは土地家屋調査士事務所に相談に行くきっかけにしてもらうためです。ですので、気軽に立ち寄れるスタイルを大切にしています。 相談会では土地家屋調査士業とは関係のない相談も多くあります。しかしそれで良いのです。「土地家屋調査士に相談すると、何らかの解決策が見つかる」と思ってもらえれば、しめたものです。これは調査士の仕事ではない、と言って門前払いしていては、いつまでたっても国民から頼りにされることはないでしょう。 相談結果について 毎回相談者ごとに「相談事項記入カード」を作成し、データを収集しています。 相談者に関するデータ(一部を抜粋)
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(注1)... | 複数名で訪れた相談者は代表者を記載。 |
(注2)... | 相談地が複数個所ある相談者がいたため、相談件数とは一致せず。 |
(注3)... | 新聞記事 毎年、各新聞社に開催情報を提供。 地域の話題などで開催告知をしてくれる新聞社があります。 タウンニュース 新聞などと共に定期的に配布されるフリーペーパーに広告を掲載(有料)。 新聞折込 ポスターの縮小版を作成し、新聞折込として配布。 |
(注4)... | 複数の項目にまたがる相談もあるため、相談件数とは一致せず。 |
相談者の年齢層は例年同じような傾向が見られます。60代、70代が圧倒的に多く、10代、20代、90代の相談者はほとんどいません。これは平日のため、仕事をリタイアした方が相談に来る、不動産を所有し、なおかつ相続などの問題に直面している方は比較的高い年齢層が多い、ということを表しています。
今後の課題 仕事などで平日の日中は相談会に行けない方への対応、若年層への広報、横浜市以外の県民が利用しやすい場所、方法などを検討する必要がありそうです。 いかがでしょうか。参考になれば幸いです。
設営状況。会長自ら設営に協力していました。
会長からの挨拶。その後ろに右手にギブスをしながら参加している会員もいました。
中川制度対策特別委員長から相談について、注意点の説明が行われました。
通りがかった方にオリジナルポケットティッシュを配り、広報活動しています。
こちらもポケットティッシュ配り風景。痩せて見えるように斜め立ち?
相談ブース全景。のぼりなどを立ててわかりやすくしています。
5か所ある相談ブースが埋まり、待合場所でも相談を受けました。
資料持参で相談に来る方もいらっしゃいました。
1件の相談は短時間ですが、不明な点を聞こうと相談者は真剣です。
今回の締めの写真。顔!!!