県西支部では、平成26年1月16日に神奈川県立小田原城北工業高等学校にて5回目となる、卒業を目前に控えた3年生を対象とした出前授業を行いました。毎年恒例となり今まで4回行っているという事もあり、会員15名の協力のもと、学校側との調整や実施に至るまでの準備等、講師の決定以外はスムーズに実施する事ができました。また、当日の天気は快晴で風も無く絶好の出前授業日和?となりました。 第1部は教室で座学授業を30分、第2部は屋外にて4班体制で測量実習としてトータルステーションを使った逆打ち作業を全生徒に体験してもらいました。
第1部の座学授業では最終的に筆者が講師を務めさせて頂くことになりました。筆者は結構緊張しやすいタイプの人間で、引き受けるにあたり、かなりあがいたのですが・・・。座学授業では、まずは土地家屋調査士という資格はどういうものなのかを知って欲しいと思い、登記制度をなるべく分かり易く、他のシステムに置き換えたり実例を示しながら説明しました。その後、資格取得後の仕事上での利便性を軽く説明し、建設科で卒業後に測量機器を扱う生徒が多いと聞いていたので、測量機器の進化について説明しました。筆者は前のほうに書かせてもらったとおり緊張するタイプで、説明がうまくできたかどうか自信がなかったのですが、後述のアンケート結果で座学の授業を理解できたと回答してくれた生徒が多かったので安心しました。ちなみに筆者はこの座学授業で燃え尽きました。
第2部の測量実習では生徒数29名で、1班当たりの生徒約7名に対し、講師3名で実施しました。講師の会員は今まで複数回、出前授業を経験された方が多く、測量機器の扱い方等、学生への説明に馴れていたので楽しく丁寧に実習を行う事ができたのではないかと思います。笑い声が多かったように感じましたし、アンケートの感想でも「楽しかった」と記入してくれている生徒が多かったです。逆打ち作業が終わった班には順次GNSS(GPS)測量と測量機器の説明を、実物を前にして行いました。カーナビ、スマートフォン等との精度の差、実業務での利便性等分かり易く、また、“人工衛星からの電波を受信する”という響きに関心を持つ生徒が多かったようです。
実習の最後にアンケート調査を実施し、結果は以下の通りでした。 1.座学授業の内容は理解できたか? 理解できた69% 半分は理解できた31% 理解できなかった0% 2.測量実習、作業内容は理解できたか? 理解できた79% 半分は理解できた21% 理解できなかった0% 3.現場作業班の講師の印象はどうだったか? 優しかった79% 普通21% 怖かった0% 4.将来の役に立ちそうか? 役に立つ55% わからない41% 役に立ちそうでない4% 5.土地家屋調査士という仕事を知っていたか? 知っていた0% 聞いたことはある41% 知らなかった59% 6.土地家屋調査士の仕事に興味を持ったか? 興味を持った59% どちらともいえない38% 興味を持たなかった3% アンケート調査の結果をみて、土地家屋調査士という資格を聞いたことがある生徒が思ったより多かったのは意外でした。また、将来の役に立つ、興味を持ったと答えてくれた生徒が6割近くいたので単純に嬉しかったです。出前授業によって興味を持ち、将来この授業を受けた生徒が会員登録する事になればと期待します。また、次回行う出前授業の座学の講師が筆者ではないことに期待します。 (写真・記事 県西支部広報員 小田 靖)
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