「高校生のための測量士補講座」に毎年参加いただいている川崎総合科学高校に世界遺産があると聞き10月6日現地へ行って参りました。
なんと!屋上にナスカの地上絵が描かれています! 生徒達(高校1年生)が平板測量を使い、古代ペルー人がナスカの地上絵を作成した原理でもある“拡大法”を用いて制作したそうです。 最近の測量業界では平板測量は精度が低いとされているため行なわれておらず、またその使い手も減少している中、プロ顔負けの見事な出来栄えです。 担当の先生に制作方法を伺ったところ ①原図となるハチドリの絵を用意する ②平板測量を用いて原図の20倍の大きさを逆計算測量(逆打ち)し、 下書き線をチョークで引く ③下書き線に沿って白い小石を敷き、絵を完成させていく とのことでした。 地上絵を拝見した後ホームルームの時間を20分ほどいただき、私の経歴を紹介しつつ土地家屋調査士について話をいたしました。私は県立の工業高校土木科出身であり、いわば彼らの先輩みたいなものです。 そんな私の話を生徒達(38人)全員が静かに、かつ食い入るように聴いてくれていたのがとても印象的でした。 前段にも触れましたが、川崎総合科学高等学校の生徒さんは、私が行っている「高校生のための測量士補講座」に毎年参加しており、過去に合格者を輩出しております。(合格は生徒の努力によるものですが) 取材時には今年の講座に参加してくれた3年生5人も挨拶に来てもらい、2人の生徒から改めて合格の報告を受けました。(他3人は惜しくも合格点に達しなかったのですが、来年また挑戦するとのことでした) この様な活動を通じて、多くの若い世代に土地家屋調査士のことを知ってもらい将来の選択肢を増やしてもらえればと思います。 (記事・写真 理事 石垣 博)
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