平成29年7月15日(土)に横浜市立大学金沢八景キャンパスにおいて、地籍問題研究会第19回定例研究会が開催されました。 筆者は当初、自宅から金沢八景は遠いので行く事を悩みましたが、配布プログラムの講師陣の名前を見て、傍聴に行かなかったら、あとでなにを言われるかわからないという恐怖心から傍聴に行く事を決心しました。
地籍問題研究会の役員に土地家屋調査士が参入している事と、今回の定例研究会の内容が、今が旬の空き家問題と実務に深く関わってくるマンションと境界・土地問題という事もあってか、日本土地家屋調査士会連合会会長はじめ近隣の関東ブロック所属会会長等、多くの他都道府県所属土地家屋調査士が傍聴に来て賑っていました。
第1部の空き家問題と境界・土地問題‐人口減少では横浜市立大学国際総合科学部教授で横浜市空家等対策協議会座長の齋藤広子氏、横浜市建築局企画部長の中川理夫氏の報告に続き神奈川県土地家屋調査士政治連盟会長で当会広報部次長でもある上田尚彦氏が満を持して登壇しました。 ちなみに筆者があとでなにを言われるかわからないと恐怖心を抱いたのはこのお方です。いつも通りの大きくはっきりした声で空家等対策について各行政機関へのヒアリング結果を説明し各行政・土地家屋調査士への提言を発表されました。暴言?ともとらえかねない(本人談)こともおっしゃっていましたが、筆者は第1部の中では一番、会場が湧いたと感じました。
10分の休憩後に始まりました第2部のマンションと境界・土地問題‐都市のコンパクト化では、第1部に引き続いての齋藤広子氏、旭化成不動産レジデンス(株)開発営業本部マンション建替え研究所主任研究員の大木祐悟氏の報告に続き、当会副会長で境界問題相談センターかながわセンター長でもある西田貴麿氏が登壇し、マンションと境界問題について、という題目でご自身が隣接地に200人住んでいるマンションがあった時の業務でどのように処理したかという、実務に携わる者として筆者も非常に興味深い事例を報告されました。 ただ、前振りで話されました、富士山を購入する場合の金額の算出の方が調べるのに大変だったんじゃないかと感じましたが。 傍聴にいらっしゃった方とのバランスを取るため、あまり詳しく書けませんが、このように地籍問題研究会の定例研究会は土地家屋調査士として、非常に有意義な報告が聴けると感じました。年数回、開催地は各都道府県にまたぎます(今回、質問された内の1人が兵庫県からいらっしゃった土地家屋調査士の方でした)が、開催地近隣に出かける機会がありましたら傍聴してみる事を個人的にはお勧めします。 (記事・写真 広報部長 小田 靖)
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