父と、あるいは息子、娘と旅行。みなさんしたことありますか? 私は実父と10年ほど前、エジプトに行きました。 当時、父とは特段仲が良い訳でも悪い訳でもなく、(笑)どこにでもいる父子関係の付かず離れずならぬ付かず付かずな関係でした。 人並みに反抗期もあり、高校生の時は勘当状態で、卒業したら家を出て行けと言われており、そのつもりでした。むろん、当時は後先考えず感情的になり、早く家を出たかっただけでしょう。 そして高校卒業が迫り、急に怖じ気付きました。恥ずかしいことに、家を出て行くなどと啖呵を切っておきながら、将来のことなど何も深く考えていなかったのです。 ない知恵を絞り、たどり着いた先がそれまで行ったことも存在も知らなかった高校の図書室で見つけた資格の本の中の『土地家屋調査士』のページです。 なんだか面白そうだ。 それから父に頭を下げに下げ、測量の専門学校進学の承諾を受け、なんとか調査士試験合格。 その後、30歳までには開業しようと、20代はバックパッカー気取りの一人旅にはまり、国内外をよく旅していました。 そして、「そろそろ開業しようと思う」と父に告げた数日後、唐突に「エジプト行かないか?」と言われ、珍しいし面白そう!と思い二つ返事でOKし、ツアー会社に申込みしました。 10日間と割と長く、しかも特殊な環境で、ツアーとはいえ父と二人きり。気まずさはないものの、気は遣いました(笑)。
しかし、行ってみれば、エジプトは見所たくさんで、ピラミッドを見た時は圧巻の一言。ロケーションは今まで行ったどこの国にも似つかない別の惑星に来たかのようでした。 初めて二人だけで酒を飲んだり普段話さないことを語ったりと人生ではなかなかできない良い体験をすることができました。少しだけ距離感は縮まったのではないでしょうか。皆さんも一度はオススメ父子旅ですよ。 次は9月に産まれてくる予定の自分の息子と行ってみたいです。行ってくれるかな…(笑)。 (記事・写真 県央支部広報員 川口 正)
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