「私の趣味は魚釣りです。」 そう言えるようになったのは、この2、3年。というのも、土地家屋調査士試験の勉強を始めた平成11年から合格するまでの約10年間(受験は10回ではなく7回ですが)、趣味と言えるものが全くありませんでした。無いと言うよりも、受験生の立場であるのに好きな事をしている自分が何か悪い事をしているような気がして、封印していたのかも知れません。 「このままではいけない。無趣味な人間になってしまう。趣味を通じて色んな人と繋がろう!」と思い、若い時から好きだった海釣りを再開しました。ひとりで防波堤に出向いたり、時には友人と乗合船に乗ったりと、月に1~2回のペースで出掛けています。 釣りの良いところは、隣に釣座を構えた初対面の方と必ず話が出来ることです。と言っても、釣りに来ている方達なので釣り以外の話をした記憶はありません。私たち土地家屋調査士同士の会話が、大方仕事の話になるのと似ているかも。 話をしている時、私はいつもお相手の方の目線を気にしています。私の被っている帽子に興味を持ってくれないか、気付いてくれないかと。そうです。「調査士広報グッズの青い帽子」です。私は二つ持っていて、一つは現場用、一つは釣り用です。支部の中で広報の担当なので、私生活でも何か出来ることはないかと、釣りに行く時には大体被っています。 しかし未だに帽子の「土地家屋調査士」という漢字に目を向けられたり、訊かれたりすることはありません。帽子を被っていない時には最近薄くなってきた頭への視線をヒシヒシと感じるのですが・・・。何故だろう・・・。色々考えました。釣りに来ている人は皆さん帽子を被っているので、特段に目立たないという結論に達しました。 素敵な帽子ですね!と聞かれることを期待して、これからの釣行にも根気よく御供してもらおうと思っております。 (記事 横浜中支部 菅野貴史)
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