【調査士ねっとわーく】「七士業相談会」

 私が所属する川崎支部では、十数年来にわたり、秋の恒例行事として「七士業相談会」を参加してきました。開催場所は市民の利便性を考慮し、川崎駅周辺や武蔵溝ノ口駅周辺といった交通の要所を選定しており、本年は11月8日に川崎アゼリア、11月29日に溝の口ノクティ2にて実施されました。こうした立地の工夫により、買い物や通勤・通学の途中に立ち寄れる気軽さがあり、また幅広い世代の市民が相談に訪れるよう週末に行っています。

 

 「七士業」とは、行政書士、建築士、司法書士、社会保険労務士、税理士、土地家屋調査士、弁護士の七つの専門職を指し、それぞれが異なる分野の専門知識を持ちながらも、市民生活に密接に関わる課題を解決するために連携しています。例えば、相続や不動産に関する相談では司法書士や土地家屋調査士が中心となり、必要に応じて税理士や弁護士へと繋げることが可能です。また、建築確認や設計に関する相談では建築士が対応し、社会保険や労務管理に関する課題は社労士が担うなど、相談者のニーズに応じて柔軟に役割分担が行われています。

 

 近年の特徴として、市民の認知度が高まったことや広報活動の充実により、相談者が具体的な資料や図面を持参して来場するケースが増えています。これにより、相談を受ける側としてもより実務的かつ具体的なアドバイスが可能となり、相談者にとっても「その場で解決の糸口が見える」という安心感につながっているように感じます。さらに、相談内容によっては一人の専門家だけで完結せず、他士業へとスムーズに橋渡しできる体制が整っているため、相談者からは「複数の専門家に一度にアクセスできるのはありがたい」と好評を得ています。

 

このような活動は、市民にとって身近な「暮らしの総合相談窓口」としての役割を果たすだけでなく、士業同士のネットワーク強化にもつながっており、相談会を通じて互いの専門領域を理解し、連携の実績を積み重ねることで、課題解決力が高まっていき、多様なニーズに応えるためにも、こうした取り組みは今後ますます重要性を増していくと考えています。

 

@川崎アゼリア

 

@ノクティプラザ2

 

(記事・写真 川崎支部広報員 近藤 和吉)

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