現場作業に持っていく図面は、登記簿、公図、地積測量図、道路図面、網図、座標表、地権者書面や図面等々結構な種類があります。私は当初、画板やファイルに綴じて使用していました。しかし、画板だと図面の差替えが必要でしかも強風の時など図面を散逸しかねません。ファイルだとすべてが1冊に揃っているのは良いのですが、綴込み部分が厚くなって見にくくなります。
そこで、今使用しているのが作業に使う図面や書面を1冊に製本してしまう方法です。
材料は使用する図面と表紙回り(表紙・後表紙・背表紙3枚)です。
作り方のポイントは図面や書面を全てA3で作り、A3見開きになるように、すべての図面を内側に中折にすることです。そして中折にした図面の縁と次の図面の縁を貼り合わせ、すべての図面を貼り合わせます。蛇腹状態になりますので、背側を張り合わせて本にして、背表紙、表裏の表紙を貼り合わせれば完成です。製作時間は、図面数枚で15分程度です。
ちなみにあまり使わないが持参が必要な図面や書類は2穴ファイルに綴じてバケツ等に入れておき必要時に見るようにしています。
このやり方は東京の先生に教えてもらったもので、その先生が調査士になる前の職場で行われていたやり方だそうです。先生がある機械メーカーの設計部門に設計者として仕事していたとき、工場部門との現場打合せやテストの際に設計図面を持っていくときは必ず行っていたそうです。
開業以来製本して現場に持って行っていますが、使いやすいと思います。測量の際にバケツから取り出し表紙や裏表紙に観測のメモをしてはバケツに放り込んで観測をしてまたメモして観測といった使い方をしています。風で飛んで行ったこともありません。1現場1観測に1冊なので、終わったらそのままファイリングしています。時系列で現場のメモがファイルされるので経緯を振り返るのにも重宝しています。
(記事・写真 横浜南支部広報員 畠山 主)