私の苗字は佐野と申します。静岡県出身なのですが私の住んでいた市は佐野姓が妙に多く40人クラスに大体4、5人佐野がいるという状態でした。
石を投げれば佐野に当たるという言葉をよく耳にするほどでしたが小さい頃は在り来たりのこの苗字があまり好きではありませんでした。
就職のため地元を離れ今は横須賀市を拠点に活動していますが東京都のとある現場の測量をした際、測量敷地の両隣の苗字が私と同じ佐野ということがありました。いままでも佐野姓の地主の方にご挨拶したことはありましたが今回のように2件もある事に少し驚きつつご挨拶に伺いました。
1件は空き家で、もう1件には90歳近いおばあさんが一人で住んでいました。とても優しそうな方でしたがご高齢の一人暮らしで耳も遠いとのことで最初は私の事を警戒しているのがよくわかりました。
どうしたものかと思いながらも耳が遠いので筆談や身振りをまじえながら測量作業の説明をしていくと苗字の話になりお互い静岡県出身で、しかも実家がご近所さんだったことがわかり一気におばあさんの警戒感がなくなるのを感じ、また私自身も東京で片田舎の数少ない同郷の方に会うことが出来、鳥肌が立ったのをよく覚えています。
今では同姓の方がいると同郷である場合が多く、話題の1つとして盛り上がるよい材料となっております。
(記事 横須賀支部広報員 佐野 陽平)