今回は私が関心を寄せている時事問題について取り上げたいと思います。 2015年9月の国連サミットで採択された2016~2030年の国際目標をSDGs(Sustainable Development Goals)といい、持続可能な世界を実現するために17のゴールを掲げています。日本では国が2018年6月に29の自治体を「SDGs未来都市」として選定し取り組みを始めたところですが、その中に横浜市と鎌倉市が選ばれています。また都道府県では唯一神奈川県だけが選ばれています。 最初はなぜ神奈川県が選ばれたのだろうというところから興味を抱き、いろいろと調べたのですが、17つ掲げられた目標の中に環境保全への取り組みが多く取り上げられていました(国連広報センターHP、外務省HP参照)。そして神奈川県の多くの人達の中には湘南の海を守りたいという意識が根付いていて、そこからSDGsへの取り組みが芽生えたのではないかと考えるようになりました(私見)。 ウェブサイトから海洋汚染画像で検索すると、深刻な環境被害を受けている世界各国の海辺の写真を見ることができます。バリ島などインドネシアの海辺のごみはその3分の2が海流に乗って遠くから運ばれて来たものだと分析されています。インドネシアで打ち上げられたクジラの体内から大量のプラスチックごみが出て来たというニュースもありました。 SDGs17の目標の12番目は「つくる責任 つかう責任」と題して廃棄物の大幅な縮減へ向けた、再利用や技術的能力の向上への取り組みが呼び掛けられています。 日本でも一部の飲食店でプラスチック製のストローを廃止するという動きがありましたが、面白いと思ったのは、フィリピンやアメリカで、海藻を使ったストローやカップが実用化され始めたという動きです。使用後はそれを食べることができ、ビールジョッキやスプーンなどにも用いられるようになってきています。 これに適した海藻は日本でも獲れるそうですが、今のところサラダでしかお見掛けしないようです。フィリピンやアメリカでは養殖に成功しエコビジネスとして起業家たちの追い風にもなっているようです。 SDGs17の目標の11~15番目を以下に紹介しておきます。 11「住み続けられるまちづくりを」 12「つくる責任 つかう責任」 13「気候変動に具体的な対策を」 14「海の豊かさを守ろう」 15「陸の豊かさも守ろう」 そしてこれらを含む17の目標に対して169の具体目標が示されています。(詳細は国連広報センターHP、外務省HPをご覧ください。) 今後生産緑地の問題などが顕在化してくるだろうこのタイミングで、SDGs未来都市に選定された神奈川県と横浜市が環境問題に対してどのような施策を展開して行くのか、その動静が気になりこの記事を書きました。 (記事 横須賀支部広報員 松田 栄作)
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